ペットロス症候群とは

「ペットロス症候群」というのはペットとの死別をきっかけに発生する精神的・身体的不調のことをいいます。症状としては、うつ症状や不眠、食欲不振など様々にわたっての体調不良が続きます。このペットロス症候群は精神的な病気というわけではなく、個人差はありますが、喪失体験をした人であれば自然と経験する症状です。ペットに愛情をかけた分だけ、ペットと一緒に暮らした期間が長い分だけ、その悲しみは大きくなってしまうでしょう。また、不慮の事故でペットを亡くしてしまった場合などは、「自分のせいで死なせてしまった」と自分を責める気持ちがわいて来ることもあるのではないでしょうか。しかし、それは異常なことではなくむしろ当然の気持ちと言えるでしょう。


しかしこのペットロス症候群は危険な問題も孕んでいます。飼い主がもともと有していた依存的な性格傾向等を背景として、ストレスからの逃避として、アルコール依存症などになってしますケースが増えているのです。また、アメリカでは薬物依存症に発展する場合もあるとして問題になっています。このような問題はペットの死に対して、事故死による「あの時、外に出るのを防いでいれば」といった自己責任や、病死における「獣医に見せていれば」という場合に、自分に責任があると感じてしまうことによる、後悔や自責の念から精神的に参ってしまう場合や、あるいは治療を担当した獣医師の診療ミスを疑って、他を攻撃する事で心痛を紛らわしたりというケースも見られていて、特に民事訴訟が盛んなアメリカなどでは、このような「医療ミス」として訴訟に至る事例も少なくありません。また、ペットを安楽死させたことについて自分の決断を長く悔やむ人もいるようです。


確かに自分に責任がなかったとは言えないかもしれない。「ペットがいなくなっただけだろう」とか「また新しいペットのを飼えばいいじゃないか」といったような周囲の心ない言葉に、ひどく落ち込むこともあるかもしれません。「いつまでも悲むことはペットも喜ばないよ」といった慰めの言葉も辛く悲しく感じてしまうでしょう。しかし、あなたが感じている悲しみは、それと同じか、もっと大きな愛情があったからこそ感じる悲しみなのです。そのような愛情を注げる人であれば、時間が傷を癒し、立ち直り、いつもの生活に戻ることができるはずです。深い悲しみを乗り越える頃には、心の傷はペットへのあたたかい感謝の気持ちへと変わって、前向きに生きることが出来るはずなのです。




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